令和7年5月現在
1.会の仲間
1.兵庫県難病団体連絡協議会のメンバーの一員。(腎臓病・リュウマチ・筋無力症等で構成)
2.日本肝臓病患者団体協議会のメンバーの一員。(各都道府県や地域での患者会で構成)
3.兵庫県がん患者連絡会のメンバーの一員。(各種がん患者の患者会で構成)
2.会の活動
1.医療 講演会 |
1.難病連の他の仲間と友に,疾患別に専門の先生をお招きして医療講演会を兵庫県の各地で年2回、神戸市で年2回、 尼崎市、姫路市、西宮市 で年各1回開催します。 |
2.冊子 |
会のメンバーに冊子を年4回発行します。(1月、4月、7月、10月) 冊子の内容 ①医療講演会、患者交流会の開催予定 ②最新の医療と福祉のトピックス ③.医療講演会の講演内容 ④国の動き、県の動き、⑤会員の声 |
3.冊子挨拶 | あいさつ 会長 山本宗男 令和7年5月吉日
桜の季節から、新緑の季節がやってきました。 気持ちが晴れやかになりますが、この夏の猛暑と南海トラフには気を付けましょう。 私達の病気に関する環境は良くなりましたが、実現したい四つのテーマがあります。 ひとつ目は、B型肝炎ウイルスの排除剤です。この開発は至難と言われ、まずはHBs抗原排除剤です。ふたつ目は、肝硬変の線維溶融剤です。三つ目は効果の高い肝がん治療薬です。いずれも開発と治験が進んでいますが、ステップバイステップです。四つ目は福祉でウイルス性の重度肝硬変と肝がんの医療費助成です。これは私達の手が届くテーマです。問題点を見極め改善しましょう。これは平成30年からスタートしました。 助成条件は家族収入370万円以下、治療費が高額療養費を越える場合で、平成30年12月開始時は過去1年間に入院4月目から、令和3年4月改訂では過去1年間に入院・通院3月目から、令和6年4月改訂では過去2年間に入院・通院2月目からで、条件に合えば自己負担額が1万円になります。 実績は、平成30年からは見込数月7200件に対して80件、令和3年からは見込数月7600件に対して375件、令和6年からは見込数月7000件に対して430件程度です。 件数の増えない原因は3つ考えられます。ひとつは病院と患者に制度の周知が十分でない事。二つ目は患者が減少した事。多くの患者が重症と高齢で亡くなり、また薬剤の進歩で重症になる患者が減少しました。三つ目は、家族収入370万円以下、高額療養費、過去2年間に入院・通院2回目等の制度の条件です。 兵庫県は拠点病院が実態調査をしています。 対象は平成3年4月から1年間、専門医療機関32施設で治療を開始した方です。 総患者数:1430人、治療期間(1月:329人、2月:204人、3月以上:897人)。治療の内訳:分子標的薬(1月:28人、2月:47人、3月以上:467人)、動注療法(1月:32人、2月:14人、3月以上:85人)、入院(1月:242人、2月:128人、3月以上:307人) 総患者数1430人ですが、制度の対象になる方は、下記の様に減ります。 改訂したい事項 お知らせ情報 |
4.会の 内容 |
目的 早期発見と適切な治療で、後悔したり苦しんだりする人の極小化。 方法 ①広く医療と福祉の向上を働きかける。 ②知識の習得、普及、啓発の活動をする。 活動 ①講演・相談会 肝炎友の会・難病連主催 年7回以上 ②電話相談 ②兵庫県、神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市難病団体連絡協議会 この病気の問題点
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5.肝臓病 の色々 |
肝臓病(肝炎・肝硬変・肝癌)について 2025年1月 はじめに 肝臓病は大きく様変わりしました。ウイルス性肝臓病は、感染症として人間を苦しめてきましたが、克服されつつあります。日本は肝臓病による死亡者数は10年前までは、9割がウイルス性肝疾患からでしたが、現在は5割を切り更に漸減をしていくと推定されています。残り半分が非アルコール性脂肪肝からのMASH、アルコール性からの肝疾患、難病の自己免疫性肝疾患等によるものです。 ウイルス性肝疾患について (脂肪肝についてを含む) 1. 特徴 肝癌の危険性が前から予測出来るのが、他のガンと違います。(ウイルス感染の有無) 4. 治療 ウイルス排除の治療 C型:薬剤でほぼ100%、副作用が無くて短期間にウイルス排除が出来ます。 B型:ウイルス排除の薬剤はありません。ただ、ウイルスの活動を抑え病状の悪化をさせない治療薬剤があります。 肝硬変の治療 進行した肝硬変を良くする治療薬はありません、開発と治験が行われている。 悪化を抑制する薬物治療、静脈瘤、腹水、肝性脳症等の対症療法の治療が行われている。 肝がん 肝臓の予備能と肝がんの状態によって、治療法が選択されます。 手術、穿刺治療、塞栓治療、薬物(分子標的薬等)、動注治療、移植、緩和治療が行われます。 肝癌の再発を抑える薬剤はありません。開発と治験が行われている。 5. 福祉(ウイルス性肝臓病に対して) 抗ウイルス剤治療、重症化予防事業(初回精密検査、定期検診)、肝硬変身体障害者手帳、肝がん・重度肝硬変の治療 に助成制度(令和6年4月から制度緩和)がある。 6. 訴訟 自己免疫性肝疾患について(自分の免疫が間違って肝臓を攻撃する難病) 自己免疫性肝炎(AIH)指定難病95 中年女性に多く発症する。男性も増加傾向。 1.原因 自分の免疫が肝細胞を攻撃する。 2.症状 AST.ALT上昇、倦怠感、食欲不振 3.診断 自己抗体陽性、IgG高値、組織診断
4.治療 ステロイド薬、アザチオプリン aPBC(無症候性/自覚症状ナシ) sPBC(症候性) 1.原因 自分の免疫が細い胆管を攻撃する。 2.症状 無症状⇒かゆみ・黄疸、胃・食道静脈瘤、骨粗しょう症、倦怠感⇒肝硬変⇒肝がん 3.診断 ALP・γGTP上昇、IgM上昇、抗ミトコンドリア抗体(AMA)陽性 4.治療 ウルソ、ベザフィブラート、移植 原発性硬化性胆管炎(PSC)指定難病94 20歳前後、中年の男性・女性に発症する。 1.原因 自分の免疫が太い胆管を攻撃する。 4.治療 ウルソ、ベザフィブラート(効果は分からない)、効果的治療法未確立、 メタボリックシンドローム:男性はウエスト85以上、女性90以上、BMI25以上で血糖、血圧、脂質の内2つ以上が基準値以上をいう。男性は40・50歳代が多く、女性は60歳を越えて多くなる。 各種がん、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、腎不全、肝硬変の危険因子である。脂肪肝から肝がんへ進む危険性、糖尿病もある方は更に肝がんになり易い。定期的な画像診断が必要である。 治療法:糖尿病、高脂血症、高血圧を治療しながら、脂肪肝も改善をする。改善には薬物治療は無い。禁煙、節酒、適正体重(BMI:22)、食事(良いもの:野菜・果物・コーヒー、悪いもの:塩分、熱いもの)、運動(有酸素運動、筋力トレーニング)、感染予防、特定検診・がん検診が必須です。
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